GameCubeが売れていないのは致し方がないと思っている件について
拝啓 岩田聡様。
NintendoDSが国内販売で500万台を超えたという記事を読みました。この成功はあなたをはじめとする任天堂の方々の論理的な戦略の勝利であると思います。ユーザの嗜好を読みづらい現在のこの業界において、これはほんとうにすばらしい快挙です。あなたの仰るようにこの成功はTouch! Generations戦略における新たなユーザ層の獲得によるものなのでしょう。
一方で私には一つ気になることがあります。それはGameCubeの不振です。もちろんその主因は他社据え置き機の台頭にあるのですが、私はNintendoDSが3D描画機能を持ったということにもその原因があると考えています。美しく描けるということも大事なことなのでしょうけれども、描けなかったものが描けるようになることのインパクトに勝るものは無いでしょう。NintendoDSにおける最大の功績は携帯機で3D描画を成し遂げたことだと私は思います。その結果、3Dのマリオが外に持ち運べるようになりました。つまり私から見てGameCubeの真の後継機というのは来年に発売を控えているレボリューションではなくて、このNintendoDSであると思うのです。であるならばGameCubeの不振は致し方がないことなのです。
御社はレボリューションにおいて新たなコントローラを導入する予定です。3DをNintendoDSに譲った以上、次世代据え置き機においては3Dでは勝負できないと考えた、そうなのですね?そして導いた答えが3Dを画面の中から今度はユーザの側へ持ち出した、そういうことなのですね?3Dのゼルダを操るのではなく、私自身がゼルダになれるのですね?すばらしい!まったくその発想の柔軟性には驚かされます。この新たな挑戦がうまくいくか私には分かりませんが、本当にこれは高く評価されることだと思います。
敬具
レボリューション:http://www.nintendo.co.jp/n10/tgs2005/index.html
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