リアルタイム共有の勝者はだれ?
Twitterは何故成功したのか
いろいろなことが言われているけれども
その理由ははっきりしている
140文字という字数制限なんかじゃない
followというユーザ連係の仕組みでもない
それは入力インタフェースにある
Twitterにはその入力インタフェースとして
1つのテキストフィールドしかない*1
ユーザがそのサービスを利用するために
向き合うのは1つのテキストフィールドだけだ
人間がなかなか新しいことを始められないのは
自分の中の無意識が自分が知らないということを忌避するからだ
込み入ったインタフェースを見ると人の脳は
この無意識によって機能不全に陥る
だけどそこに1つのテキストフィールドしかなければ
ただそこに文字を打つしかない
人はその事実をすぐに悟り
それが恐怖を消し去り安心感を与える
1つのテキストフィールドは誰も無知にしない
入力インタフェースとしての最も広い間口なんだ
一方熟練ユーザは常に多くのことをサービスに求める
その圧力に屈した一部のサービスは
追加フィールド サイドバー タブメニューを追加し
タイトル キーワード 任意オプション付けを可能にする
そうしてそのサービスは終わりの始まりを迎える
つまり奥深くなったサービスの間口は
その分だけ狭くなってしまう
だけど今のところTwitterは違う
Twitterは1つのテキストフィールドのスタイルを堅持し
そこで熟練ユーザの要求に応えるようにした
1つのテキストフィールドに入力された文字列を解析し
その結果に応じて返信 私信 引用 キーワード付けを可能にした
つまりサービスの間口を狭くすることなく
それを奥深いものにすることに成功したんだ
しかしそんなTwitterにも今のところ
1つの欠点がある
それが検索インタフェースだ
実はTwitterにはテキストフィールドが2つある
その第2のテキストフィールドが検索インタフェースだ
リアルタイム検索の重要性は日々増している
なぜならリアルタイム検索は時間を共有するツールであり
人々は本能的にそれを必要としているからだ
Googleは知識を共有するためのツールであり
残念ながらその要求に応えることはできない
人々がGoogleで頻繁に検索するように
リアルタイム検索をする日はそう遠くはない
そのときTwitterにおける現在の検索フィールドは
その要求には答えられない
その要求に応えられるインタフェースというものが
どういったものかはまだ見えないけれども
それを制するものがリアルタイム検索
延いてはリアルタイム共有の勝者になる
そう僕は思うんだ
*1:正確には一対のテキストフィールドとボタン